熱に浮かされる




   「・・・圭一くんの手、熱い・・・んだよ、だよ・・・・・・」

   教室の壁際に追い詰めたレナの
   小さな声で呟いた一言と、
   その潤んだ目のせいで、

   熱に浮かされたのは、オレの方――










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